授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | テーマ:素粒子論と場の理論
素粒子論とは物理学の一分野であり,宇宙を支配する根源的物理法則と構成要素を探求する学問である.基本言語は場の理論と呼ばれるものであり、場の古典論としてはマクスウェルの電磁気学・アインシュタインの一般相対性理論, 場の量子論としては量子電磁力学・量子色力学などが知られている.また素粒子を0次元的「粒子」として扱うのではなく1次元的な「ひも」として扱う定式化もあり, 弦理論と呼ばれている.これらは物理学の理論であるにも関わらず現代数学に多大な影響を与え続けており,特に1994年以降の素粒子論と現代数学との相補的進展には目覚ましいものがある.
この少人数クラスでは基本的なテキストの輪講により場の理論の基本的なスキル・考え方を身に付け,自然現象の背後にある原理・法則・数理構造を理解することを目的とする. |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | Theme: Field theory and string theory
Field theory describes the fudamental laws that govern the universe. Classical field theories include Maxwell's electromagnetism and Einstein's general relativity. Quantum field theories include quantum electrodynamics (QED) and quantum chromodynamics (QCD). There is also a formulation that treats the elementary particles as one-dimensional "strings" instead of treating them as zero-dimensional "particles", which is called string theory. The purpose of this class is to acquire basic skills and ideas through a basic textbook, and to understand the fundamental laws and mathematical structures behind our universe. |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN)) | | 場の理論の基礎を習得し,以下の項目が達成される:
(1) 数学と物理学の価値観の違いを理解する
(2) 場の理論の考え方を理解し計算を遂行することができる
(3) 宇宙の成り立ちについて素粒子論的な視点から説明ができる |
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到達目標 【英語】 Objectives of the Course | | Learn the basics of field theory and achieve the following items:
(1) Understand the difference between the cultures of mathematics and physics
(2) Can understand the idea of field theory and carry out calculations
(3) Be able to explain fundamental law of the universe from the viewpoint of field theory. |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 毎週セミナー形式での輪講を3時間ほど行う. 使用するテキストは学生さんの希望を最大限尊重する. 候補は「教科書・テキスト」に挙げた. 場の量子論の理解には物理の素養がある程度必要となるが, 履修要件には課していない.その場合は 量子力学など最低限の知識の習得を最初に行う.以下がおおまかな構成である:
(i) 必要な知識の復習(解析力学・量子力学・電磁気学・特殊相対性理論:いずれも初歩的知識のみ)
(ii) 場の量子論
(iii) 弦理論(超対称性含む)
(iv) 関連する数学 (リー群リー代数の表現・微分幾何・トポロジー・複素幾何・無限次元代数など)
これらをすべてこなすには膨大な時間がかかるため希望に応じて取捨選択を行う. M2の夏ぐらいから修士論文に向けて最新の話題に取り掛かれるようにスケジュールを組む必要があろう. |
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履修条件 Course Prerequisites | | 事前の面談を必須とします.まずはメールでご連絡ください. |
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関連する科目 Related Courses | | 数理物理学(概論)I~IV
Mathematical Physics I~IV |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | セミナーの発表と少人数クラス報告書を成績評価の対象とする.到達目標の達成度により成績を判定する. |
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教科書・テキスト Textbook | | 可能な限り学生さんの希望を最大限尊重する.
場の量子論については最近出版された以下のテキストがお勧めである:
[1] 坂本眞人「場の量子論I・II・III」(裳華房) ※III巻は近刊
場の古典論に集中する選択肢もある.特にソリトンに関連した面白い話題はいろいろあり,以下のテキストが標準的である:
[2] Manton, Sutcliffe, ``Topological Solitons,'' (Cambridge Univ. Press) |
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参考書 Reference Book | | 必要に応じて, 適宜紹介する.例えば以下のものがある.
[3] 内山龍雄, 「一般ゲージ場論序説」(岩波)
[4] David Tong, Lecture Notes on Theoretical Physics (ネットから無料ダウンロード可能)
[5] Hori et al, ``Mirror Symmetry,'' (AMS)
[6] Babelon et al, ``Introduction to Classical Integrable Systems,'' (Cambridge UP)
[7] Mason and Woodhouse, ``Integrability, Self-Duality, and Twistor Theory,'' (Oxford UP) |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | |
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注意事項 Notice for Students | | 学生の募集は「数理物理グループ」(粟田,泉,菅野,白水,浜中)として行うので,グループに分属を希望する場合はいずれかの教員名を書くこと.(第1希望から第3希望までグループに属する教員の名前を書いてもよい.) なお,セミナーの題材については参加する学生と教員の間でよく相談して決める予定であり,実際の少人数クラスおよび研究指導はテキストやテーマにより複数のサブグループに分かれて行う場合もある.
シラバスも含めたより詳しいことは私のHPに記載予定:http://www.math.nagoya-u.ac.jp/~hamanaka/ |
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他学科聴講の可否 Propriety of Other department student's attendance | | |
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他学科聴講の条件 Conditions of Other department student's attendance | | |
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レベル Level | | |
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キーワード Keyword | | 場の理論、素粒子論、弦理論、ソリトン理論、ツイスター理論
Field theory, String theory, Soliton theory, Twistor theory |
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履修の際のアドバイス Advice | | 少しでも興味があれば遠慮なくご相談ください。まずは一言メールを送ってくだされば、相談の日時・形態(対面かオンラインか)などを返信します。 |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | |
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遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置 Additional measures for remote class (on-demand class) | | |
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