学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
法・専学
時間割コード
Registration Code
9312200
科目区分
Course Category
法律基本科目(必修)
Basic Law Courses
科目名 【日本語】
Course Title
刑法基礎Ⅰ
科目名 【英語】
Course Title
Criminal Law Ⅰ
担当教員 【日本語】
Instructor
橋田 久 ○
担当教員 【英語】
Instructor
HASHIDA Hisashi ○
単位数
Credits
2
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
春 金曜日 3時限
Spring Fri 3
対象学年
Year
1年
1
授業形態
Course style
講義
Lecture


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
 法学未修者を対象とした刑法総論の講義である。犯罪の一般的成立要件に関する基礎知識を講述する。また、将来法曹となるための素養を身に付けさせるべく、刑法総論の重要判例を読み、その事案、論争点、判示内容を正確に理解する能力を養う。授業は、教員が説明を行う講義形式を基本としつつ、質問に対する解答を受講生に求める問答形式も併用する。
 本講は、「法科大学院における共通的な到達目標」を踏まえて、具体的な授業内容を設定している。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN)
(1) 刑法総論の基礎知識を体系的に習得する。
(2) 判例を正確に理解する。
(3) (1)と(2)の知見を使いこなし、討論ができる。
(4) 事例に向き合った時に、刑法上何が問題となっているかを見抜き、分析し、妥当な解決を論理的に導くことができる。
到達目標 【英語】
Objectives of the Course
授業の内容や構成
Course Content / Plan
1 はじめに

「法情報ガイダンス」

序論
第1章 刑法の基礎
第2章 刑罰の正当化根拠
第3章 刑法の基本原則


2 罪刑法定主義、犯罪論の基礎

第4章 罪刑法定主義
第5章 犯罪論の体系


3 構成要件概論

第一編 構成要件
第6章 構成要件総説
第7章 主体
第8章 実行行為


4 因果関係

第9章 結果
第10章 因果関係


5 不作為犯

第11章  不作為犯


6 故意と錯誤

第12章 故意


7 正当化総説、正当化事由一

第二編 正当化
第13章 正当化総説
第14章 正当防衛


8 正当化事由二

第15章 緊急避難
第16章 正当行為・自救行為
第17章 被害者の同意・その他
第18章 可罰的違法性の不存在
第19章 正当化事情の錯誤


9 責任

第三編 責任

第20章 責任論の基礎
第21章 責任能力
第22章 違法性の意識の可能性
第23章 期待可能性


10 過失犯

第四編 過失犯
第24章 過失


11 未遂犯

第五編  未遂犯
第25章  未遂論の基礎
第26章 実行の着手
第27章 中止犯


12 正犯と共犯

第六編 共犯論
第28章 正犯と共犯
第29章 間接正犯
第30章 共同正犯


13 狭義の共犯、共犯の諸問題

第31章 教唆犯
第32章 幇助犯
第33章 過失犯の正犯と共犯
第34章 共犯の特殊問題


14 刑法の適用範囲

第七編 刑法の適用範囲
第35章 刑法の時間的適用範囲
第36章 刑法の場所的適用範囲


15 罪数論

第八編 罪数
第37章 犯罪の個数及び競合


16 期末試験・講評



講義日はTKCシステムを参照のこと。
履修条件・関連する科目
Course Prerequisites and Related Courses
なし。
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
発言20点、期末試験80点。
・到達目標(1)(2)について―――発言、期末試験
・到達目標(3)について――――発言
・到達目標(4)について――――期末試験
総合点60点以上を合格とする。

 成績評価(合否判定及び成績の区分)は、名古屋大学法科大学院が教育課程方針に基づいて策定した評価基準に従って行う。
教科書・テキスト
Textbook
(1)体系書
定評のある書物を三つ掲げておくので、この中から一冊選ぶことを勧める。但し、既にこれ以外の体系書(研究者が執筆した単著のもの)で学習して来た者は、それを引き続き使用すると宜しい。
・井田良『講義刑法学・総論[第2版]』(有斐閣、平成30年)
・山口厚『刑法総論[第3版]』(有斐閣、平成28年)
・大谷實『刑法講義総論(新版第5版)』(成文堂、平成31年)
(2)判例教材
佐伯仁志・橋爪隆編『刑法判例百選Ⅰ総論(第8版)』(有斐閣、令和2年)
参考書
Reference Book
 初学者用として
・井田良『基礎から学ぶ刑事法(第6版補訂版)』(有斐閣、令和4年)
・松原芳博『刑法概説[第2版]』(成文堂、令和4年)
がある。開講前に、或いは授業と並行して読むと、刑法の全体像を把握する手助けとなろう。 その他については、授業、お知らせ欄で指示することもある。
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
・資料に目を通し、各自の体系書と百選の関連箇所を精読した上で授業に臨む。
・授業の内容を復習し、理解を確実なものとする。
注意事項
Notice for Students
 一、授業には、講義用資料、教科書(体系書と百選)、六法(判例付きでないものが望ましい)を持参すること。
 一、「実定法基礎Ⅰ、Ⅱ」も併せて受講することを勧める。
授業開講形態等
Lecture format, etc.
 教室において対面方式で行う。
遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置
Additional measures for remote class (on-demand class)