授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | この授業は、近代法の形成について日本の歴史過程に即して概観し、特に司法制度の近代化と法専門職の形成を学修し、西洋法継受による社会変容を理解することを目的とする。日本において法化社会はどのように形成され、いかなる特徴をもっているのか。本授業を通じて、日本の法文化とは何かを歴史的に明らかにする。 |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | This class aims to provide a comprehensive overview of the evolution of modern law within the historical context of Japan, with a specific emphasis on the modernisation of the judicial system and the establishment of the legal profession. Additionally, the course seeks to explore the societal transformations brought about by the adoption of Western legal principles. Throughout this class, we will delve into the historical evolution of Japanese legal culture. |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN) | | 受講者は、日本における法の継受を具体的に学ぶことを通じて、基本的な法概念をより深く理解できるようになる。また、法制史の基礎的な文献を読むことができるようになる。 |
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到達目標 【英語】 Objectives of the Course | | Participants will develop a profound understanding of fundamental legal concepts by specifically studying the reception of law in Japan. Moreover, they will acquire the ability to engage with basic legal history literature. |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 第1回 [4月8日] ガイダンス
法学・歴史学・社会理論の関係性/日本法史の時期区分
指示された参考文献を読むこと。
第2回 [4月15日] 前近代の法と訴訟(1)
江戸時代の幕府法・藩法について
指示された参考文献を読むこと。
第3回 [4月22日] 前近代の法と訴訟(2)
江戸時代の吟味筋・出入筋と内済による紛争解決について
指示された参考文献を読むこと。
第4回 [4月29日] 異文化との接触:安政の五か国条約
西洋化以前の日本法と社会を概観し、日本の近代を欧米およびアジアの近代化過程の中に再定位する。
指示された参考文献を読むこと。
第5回 [5月13日] 法圏の統一(1)
明治国家の建設と律型「刑法」
指示された参考文献を読むこと。
第6回 [5月20日] 法圏の統一(2)
司法権の形成と裁判制度
指示された参考文献を読むこと。
第7回 [5月27日] 法専門職の形成
代言人・代書人の誕生と法曹養成制度の形成を自由民権運動との関係で考える。
指示された参考文献を読むこと。
第8回 [6月3日] 近代的所有権概念の成立
重畳的土地所有権の解消・所有権の成立と地租改正
指示された参考文献を読むこと。
第9回 [6月10日] 法典編纂(1)
旧刑法の編纂と明治憲法の編纂
指示された参考文献を読むこと。
第10回 [6月17日] 法典編纂(2)
旧民法の編纂と民法典論争
指示された参考文献を読むこと。
第11回 [6月24日] 近代法体制の確立
大津事件から罪刑法定主義、法治国家の歴史的意義を考える。
指示された参考文献を読むこと。
第12回 [7月1日] 近代法原則の修正
工場法と契約自由の原則
指示された参考文献を読むこと。
第13回 [7月8日] 社会関係の近代化
法的関係の徹底。不法行為と損害賠償請求。
指示された参考文献を読むこと。
第14回 [7月15日] 紛争解決システムの転換
調停制度の内容とその導入の意味
指示された参考文献を読むこと。
第15回 [7月22日] 近代法体制の崩壊と法律家
国家総動員法に至る政治過程、戦時法体制と法律家。
指示された参考文献を読むこと。
第16回 期末試験、講評
期末試験期間に論述形式の試験を実施する。 |
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履修条件・関連する科目 Course Prerequisites and Related Courses | | |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | 授業中の質疑応答(30%程度)と期末試験の成績(70%程度)を総合的に評価します。日本近代法史の流れを理解し、基本的な概念・用語を正確に用いることができていることを合格の基準とします。
成績評価(合否判定及び成績の区分)は、名古屋大学法科大学院が教育課程方針に基づいて策定した評価基準に従って行います。 |
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教科書・テキスト Textbook | | 授業時に、レジュメ・資料等を配布します。また参考文献については、授業の進行に合わせてレジュメ等で適宜指示します。 |
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参考書 Reference Book | | 出口雄一ほか編『概説 日本法制史 第2版』弘文堂 2023年 [ISBN]9784335359545
伊藤孝夫『日本近代法史講義』有斐閣 2023年 [ISBN]9784641126398
林真貴子『近代日本における勧解・調停』大阪大学出版会 2022年 [ISBN]9784872597530
藤田正=吉井蒼生夫=小澤隆司=林真貴子編『日本近現代法史(資料・年表)〔第2版〕』信山社 2015年 [ISBN]9784797223460 |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | 指定した参考文献などを読んで授業内容についての理解を深めるようにしてください。 |
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注意事項 Notice for Students | | |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | |
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遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置 Additional measures for remote class (on-demand class) | | |
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