授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | 現代社会においては情報の重要性が一層高まっているところ、財産的価値を有する情報の保護法制の中心をなすのが知的財産法です。本講義では、知的財産法(特に著作権法)の基本的体系や考え方、諸概念を正確に理解するとともに、これらを具体的問題に応用する能力を涵養します。文化の発展という著作権法の法目的を実現するという大局的見地に立ち、判例・学説を踏まえたうえで、個々の条文の解釈や具体的な問題解決をいかに行うべきかを総合的に判断できるようになることを目指します。 |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN) | | 知的財産法を考える際に重要なのは、情報の保護と利用のバランスを図るという視点です。本授業では、受講者が授業終了時に以下の知識・能力を身につけていることを目標とします。
(1) 著作権法の基本的考え方や専門的基礎知識を正しく理解していること。
(2) 基礎的事項を過去又は現在の具体的問題に応用し、関連する判例や学説の正確な把握に基づく総合的な検討を行えること。
(3) 将来的に、著作権法に関する新たな問題に直面したときに、具体的な法的問題を抽出・分析し、基礎的事項を応用し、適切な判断を下すことができること。 |
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到達目標 【英語】 Objectives of the Course | | |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 1 著作権法総論、著作権法の構造
2 権利の客体(1)(著作物性総論、各種著作物(1))
3 権利の客体(2)(各種著作物(2))
4 権利の客体(3)(各種著作物(3))、権利の主体(1)(著作者、共同著作)
5 権利の主体(2)(職務著作)、著作者人格権(1)
6 著作者人格権(2)
7 著作権(1)
8 著作権(2)
9 著作権(3)、著作権の制限・保護期間(1)
10 著作権の制限・保護期間(2)
11 著作権の制限・保護期間(3)、著作隣接権(1)
12 著作隣接権(2)、権利侵害とその救済(1)(侵害成立要件)
13 権利侵害とその救済(2)(差止請求権)
14 権利侵害とその救済(3)(損害賠償請求権、刑事罰)
15 著作権の利用(譲渡、出版権、利用許諾等)
16 期末試験・講評
*講義日等についてはTKCシステム(法科大学院教育研究支援システム)で提示するので、受講に際しては必ずそちらを確認すること。 |
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履修条件・関連する科目 Course Prerequisites and Related Courses | | 知的財産法Ⅰを履修済であること。知的財産法Ⅱは、知的財産法Ⅰの内容を前提に展開します。知的財産法全体の体系、考え方についてはここでは改めて扱いません。また、著作権法上の規律につき、適宜、特許法上の規律との比較を行いますので、特許法も必要に応じて復習をしておいてください。 |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | 授業中の質疑応答の内容(欠席状況を含む):35%
期末試験:65%
到達目標に則り、著作権法の基本的体系や考え方、諸概念を正しく理解しているか否か、法的問題につき条文・判例・学説を踏まえて説得的に論理を展開できるか否かを評価し、総合点60点以上を合格とします。
成績評価(合否判定及び成績の区分)は、 名古屋大学法科大学院が教育課程方針に基づいて策定した評価基準に従って行います。 |
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教科書・テキスト Textbook | | ・毎回の授業用にレジュメを配布し、それに基づいて授業を進行します。いわゆる教科書は特に指定しませんが、下記に掲げる参考書の中から、自分に合ったものを一冊選んで手元に置いて勉強することを勧めます。ただし、初回授業でそれぞれにつき説明するので、初回授業より前に購入しておく必要はありません。毎回のレジュメでは、下記参考書のうち代表的なものを数冊挙げ、レジュメと当該参考書との対応関係(対応ページ数)を示します。
・判例集として、小泉直樹ほか編『著作権判例百選〔第6版〕』(有斐閣、2019年)を用います。 |
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参考書 Reference Book | | ・著作権法の文献としては、新しいものから順に、中山信弘『著作権法〔第4版〕』(有斐閣、2023年)、高林龍『標準著作権法〔第5版〕』(有斐閣、2022年)、茶園成樹編『著作権法〔第3版〕』(有斐閣、2021年)、島並良ほか『著作権法入門〔第3版〕』(有斐閣、2021年)、駒田泰土ほか『知的財産法II 著作権法』(有斐閣、2016年)などがあります。
・知的財産法全般に関する文献としては、新しいものから順に、愛知靖之ほか『知的財産法〔第2版〕』(有斐閣、2023年)、平嶋竜太ほか『入門知的財産法〔第3版〕』(有斐閣、2023年)、小泉直樹『知的財産法〔第2版〕』(弘文堂、2022年)、愛知靖之ほか『知財判例コレクション』(有斐閣、2021年)、前田健ほか編『図録知的財産法』(弘文堂、2021年)、茶園成樹編『知的財産法入門〔第3版〕』(有斐閣、2020年)、角田政芳=辰巳直彦『知的財産法〔第9版〕』(有斐閣、2020年)、土肥一史『知的財産法入門〔第16版〕』(中央経済社、2019年)、田村善之『知的財産法〔第5版〕』(有斐閣、2010年)などがあります。
・以上の他にも授業中に適宜指示します。 |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | TKCシステムを通じて事前に配布するレジュメと上記判例集・参考書を用いて予習・復習を行い、専門用語の意味等の基本的事項及び判例・学説の状況等について知識の定着を図ること。詳細は授業中に指示します。 |
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注意事項 Notice for Students | | ・この授業は、2024年度DaAlps収録科目です。
・この授業は、2024年度リカレント講座の対象科目です。 |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | 原則、対面で行います。
※履修登録後に授業形態等に変更がある場合には、TKCシステムの授業サイトで案内します。 |
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遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置 Additional measures for remote class (on-demand class) | | |
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