授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | 近世以前の口語資料はほとんどが上方語・江戸語文献である。しかしごく少数ではあるが一部地域では近世期の口語を示す文献が残されている。尾張方言はその少数に該当する。本授業では近世尾張方言資料を読み、近世期尾張方言の諸問題を考察し、発表・議論の能力を磨くことを目的とする。問題設定によっては中央語文献の調査も必要となる。したがって、日本語史研究でよく使用される日本語史資料を扱う能力の向上も目的とする。 |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | The aims of this course are To provide students with the factual linguistic knowledge on Late Modern Owari Dialect. |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN) | | ・近世尾張方言および近世尾張方言資料に関する基本知識、さらに関連する日本語史資料を扱う方法を身につける。 ・東海東山方言全体を視野に入れ、言語地理学知見から検討する方法を身につける。 ・中央語との対照を視野に入れ、近世尾張方言についての研究課題を自ら設定して考察できるようになる。 ・日本語に関する研究発表・議論の能力を身につけるとともに、仮説の修正や検証方法の改善に生かせるようになる。 |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 日本語史研究は文献資料の存在によって支えられるものであり、尾張方言研究もその例外ではない。しかし近世尾張方言資料は上方・江戸語に比して数が限られており、それが研究の深化を難しくさせている要因の一つである。そうした状況の中、近時、小林勇氏によって新出の尾張洒落本『南陌翠楊柳』が紹介された(小林勇(2020)「翻刻 石橋庵真酔の未紹介洒落本『南陌翠楊柳』附、名古屋物繁昌記『風流花之都気余』」『神戸親和女子大学言語文化研究』14巻)。小林(2020)では資料の翻刻・紹介はあるものの、尾張方言史研究の資料としての有用性については未だ考察されておらず、また先行研究を見る限りそうした考察を行うものは見当たらない。 本授業では従来の尾張方言史研究の成果を踏まえつつ、受講生は『南陌翠楊柳』の資料性の検討を行う。そうした中で、新たな研究課題を掘り起こす。その課題解決の方策を考え、各種資料から用例を収集し分析を行い、尾張方言史研究の充実化を図る。 学期前半は近世尾張方言の様相・近世尾張方言資料の知識の習得を図る。学期中盤は受講生に各調査項目を与え、『南陌翠楊柳』以外の尾張方言資料を調査してもらい、その結果を踏まえて『南陌翠楊柳』がどのような資料性を持つかについて多角的に検討を行う発表をしてもらう。学期後半は、前述の検討を行う中で見出した近世尾張方言に関する問題点・発展的課題を指摘し、分析・考察を行い発表する。そのテーマについては尾張方言が上方語の影響を大きく受ける地域であること、一方で東海東山方言への影響を与える地域であることを踏まえつつ、言語地理学的な視点を持ったうえで設定することも可能である。 以上のように、学期中盤以降の授業は、受講生の発表と、全員討論を主とする。 【授業計画】 第1回:ガイダンス:近世尾張方言の様相と資料、(授業担当者) 第2回~3回:近世尾張方言の言語地理学的位置づけと事例紹介 第4回~第14回:学生による発表 第15回:全員討論 『南陌翠楊柳』の資料性総括と尾張方言史研究の展望について |
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履修条件・関連する科目 Course Prerequisites and Related Courses | | |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | 以下の観点から総合的に評価する。 ・授業への取り組み(議論への参加・貢献度)…20% ・担当回の発表…40% ・期末レポート(担当回の発表・議論を踏まえてまとめたもの。発展的追究を含むものは高く評価する。)…40% 60点以上を合格とする。 |
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教科書・テキスト Textbook | | 小林勇(2020)「翻刻 石橋庵真酔の未紹介洒落本『南陌翠楊柳』附、名古屋物繁昌記『風流花之都気余』」『神戸親和女子大学言語文化研究』14巻 ※上記は論文であり、2025年1月現在、オープンアクセスとなっているため書籍購入の必要はない。 |
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参考書 Reference Book | | ・彦坂佳宣(1997)『尾張近辺を主とする近世期方言の研究』和泉書院 ・芥子川律治(1971)『名古屋方言の研究 江戸時代編』泰文堂 ・その他辞書類、大系本類、参考文献・索引・資料等は授業中に指示する。 |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | 授業前)指定する論文および発表で扱われる資料全文を読んでおく。 発表担当者:授業前)発表資料の作成 発表担当者:授業後)議論を踏まえての発展的調査・追究(レポート準備) |
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履修取り下げ制度(利用の有無)学部のみ Course withdrawal | | 利用する。 ※『履修取り下げ届』を期日までに提出した場合は原則「Wもしくは欠席」となりますが、同届を提出しない場合は成績評価が行われ、合格基準に達しない場合は「F」となります。 |
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備考 Others | | |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | |
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