学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
学部
時間割コード
Registration Code
0045335
科目名 【日本語】
Course Title
言語学入門
科目名 【英語】
Course Title
Introduction to Linguistics
使用言語
Language Used in the Course
日本語
担当教員 【日本語】
Instructor
李 澤熊 ○
担当教員 【英語】
Instructor
LEE Tack ung ○
単位数
Credits
2
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
Ⅳ 金曜日 3時限
IV Fri 3


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course [JPN]
人間は言語を使って考え,言語でコミュニケーションをとって生きています。人間が人間として生きるのに,言語は欠くことができません。しかし,人間にとって当たり前の存在である言語には不思議なことも多いです。この不思議なことを考えることを通して,言語とは何なのかを考えることが本授業の目的です。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course [ENG]
Humans use language for thinking and for communication. Language is indispensable for them to live as humans. However, though it is thought to be a natural part of human life, there are many strange things about language. The goal of this course is to consider what language is by thinking about these mysterious things.
授業の達成目標 【日本語】
Objectives of the Course [JPN]
本授業を通じて、学生が以下の能力を身につけることを目標とする。

(1)言語学の基本的な概念や用語を理解し、形態、統語、意味、語用などの主要な分野について基礎的知識を身につけることができる。

(2)日常的な言語使用や多様な言語現象を言語学的な視点から捉え、関連する資料や具体例を用いながら、自分の言葉で論理的に説明することができる。
授業の達成目標 【英語】
Objectives of the Course [ENG]
The aim of this course is for students to acquire the following competencies:

(1) Students will be able to understand the basic concepts and terminology of linguistics and to gain foundational knowledge of major areas such as morphology, syntax, semantics, and pragmatics.

(2) Students will be able to examine everyday language use and a variety of linguistic phenomena from a linguistic perspective, and to explain them logically in their own words using relevant materials and concrete examples.
授業の内容や構成
Course Content or Plan
本授業では、言語学の基本的な概念や考え方を概観するとともに、さまざまな言語表現や具体例を参照しながら、主要な言語理論についての理解を深めることを目的とする。言語を日常的なコミュニケーションの手段としてだけでなく、分析・考察の対象として捉える視点を養う。講義に加えて、グループ討論を取り入れることで、学生が主体的に考え、自らの言葉で説明する力を育成する。

本授業は、主に以下の内容で構成される。

1)~5)
・オリエンテーション/授業の目的と全体構成
・言語と言語学
  ― 言語とは何か
  ― 言語の特徴
  ― 言語の構造と体系
・言語学の研究対象
  ― ラングとパロール
  ― 共時態と通時態
・言語学の諸分野の概観
  ― 音韻論/形態論/統語論/意味論/語用論/社会言語学
・中間まとめおよび試験

6)~10)
・認知と言語
・認知言語学の基本的な考え方
  ― 理論的基盤
  ― 言語観
  ― 意味観
・認知言語学とレトリック
・グループ討論(第1回)

11)~14)
・意味分析の方法
  ― 類義語の分析
  ― 多義語の分析
・グループ討論(第2回)

15)
・総括および期末レポート

※授業で扱うトピックや資料は、教科書の内容に限らず、理解を深めるために関連する他の文献や資料を適宜取り上げることがあります。
※本授業の内容および進行計画は、受講生の理解度や関心、授業の進行状況等に応じて、一部変更する場合があります。
履修条件・関連する科目
Course Prerequisites and Related Courses
履修条件は要さない。
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
授業への参加度・グループ討論会(30%)、中間試験(40%)、期末レポート(30%)で評価する。
【授業の達成目標】に記載した内容が達成されることを合格の基準とします。
履修取り下げ制度は採用せず、授業を4回以上欠席した場合の成績評価は「欠席」とする。
教科書
Textbook
・前半の授業:ハンドアウト配布
・後半の授業:『日本語の意味研究の新たな扉を開く-意味分析の方法と実際-』、開拓社、李澤熊 (2020) 、ISBN978-4-7589-2293-7 
参考書
Reference Book
李澤熊 (2023) 『現代日本語における意図性副詞の意味研究‐認知意味論の観点から』、ひつじ書房.
河上誓作 (1996) 『認知言語学の基礎』、研究社出版.
小泉保(1993)『日本語教師のための言語学入門』大修館書店
齋藤純男(2010)『言語学入門』三省堂
佐久間淳一(2007)『はじめてみよう 言語学』研究社
佐久間淳一他(2004)『言語学入門』研究社
佐久間淳一編(2008)『言語学基本問題集』研究社
町田健・籾山洋介(1995)『よくわかる言語学入門』バベル・プレス
松本曜(編) (2003)『認知意味論』、大修館書店.
籾山洋介 (2010) 『認知言語学入門』、研究社出版.
籾山洋介 (2021) 『[例解]日本語の多義語研究-認知言語学の観点から』、大修館書店.
課外学修等
Study Load (Self-directed Learning Outside Course Hours)
授業資料や参考書の該当箇所を予習して授業に出席すること。
注意事項
Notice for Students
本授業に関するWebページ
Reference website for this Course
担当教員からのメッセージ
Message from the Instructor
皆さんは、「彼にとっては赤子の手を捻るようなものだ」という表現から、どのようなイメージを思い浮かべるでしょうか。多くの日本語母語話者は、「容易だ」「簡単だ」といった意味を自然に理解するはずです。しかし、この表現を外国人留学生に尋ねてみると、「残虐だ」「ひどい行為だ」といった否定的なイメージを抱く人も少なくありません。なぜ同じ表現を聞いて、これほど異なる受け取り方が生じるのでしょうか。

また、「内容的に重なる」「ダブる」「かぶる」といった表現は、どのような点で使い分けられているのでしょうか。さらに、「リンゴが腐る」と「官僚が腐る」という二つの「腐る」は、意味的にどのようにつながっているのでしょうか。これらは単なる言葉遊びではなく、私たちが言語を通して世界をどのように認識し、意味づけているかに深く関わる問題です。

本授業では、日本語母語話者が普段は意識することの少ない日本語のさまざまな言語現象を取り上げ、認知言語学や対照言語学の視点を取り入れながら、豊富な実例をもとに考察していきます。「なぜその表現が自然に感じられるのか」「なぜ誤解が生じるのか」といった問いを手がかりに、言語の意味解釈のメカニズムを一緒に探っていきましょう。
日本語を改めて「不思議で面白いもの」として見直したい人に、ぜひ受講してほしい授業です。
実務経験のある教員等による授業科目(大学等における修学の支援に関する法律施行規則に基づくもの)
Courses taught by Instructors with practical experience
授業開講形態等
Lecture format, etc.
A-1)対面授業科目(対面のみ)
対面授業の場合の講義室は、時間割B表(名大ポータル>教養教育院ページ掲載)を確認すること。